73.廃棄物焼却炉の危険と環境。

73.廃棄物焼却炉の危険と環境

塩素系廃棄物・ダイオキシン。

DX(ダイオキシン)は怖くないと学者は言う。本当の怖さは催奇形、遺伝性

は管理型処分場に搬入、DX3ng・熱灼減量10%以上は拒否される。

焼却で怖いのはDXより、致死性COガス塩素ガス(入門34/16)。

DX高温で分解するが、冷却・放出時に再合成して周辺に降り注ぐ。

DX測定義務のない小型炉は生命には一番危険なDX製造機と言える。

PCBの焼却は専門家も困難、DXの害は周辺の住民にも及ぶ(入門66)。

DX・PCB、孔食腐食(入門17)にしても塩素がなければ焼却は楽である

塩素処理のできない焼却炉塩ビ燃やす命の危険性がある。

塩ビは自己消火性、ポリプロピレン(PP)は石油臭、ポリエチレンは蝋燭臭。

焼却炉を扱う者は塩ビとボリエチレン、PP、スチロール、アクリル、程度の判別は必要。

軟質塩ビはポリエチレン、PPと、硬質塩ビはスチロール、アクリルの判別が困難。

塩ビは安価で多用途、電材、建材、医療、塗料、梱包、シートに使われる。

プラスチックの波板には塩ビポリカーボネートがあり、PC塩素を含まない。

塩素系のゴミはチャンバーを避け、タイヤの燃焼耐火材を避ける。

塩ビは廃プラだが、小型炉での焼却物の廃プラは塩ビを除くこと

塩素系ごみ+湿ガスなら金属(SUSも含む)は半年と持たない(入門5)。 

塩素は水に溶けるがダイオキシンは生物の油脂に蓄積する(入門16)。

塩素系のゴミの油も活性炭も有価物ではない。活性炭は塩素を吸着。

塩ビPVDC(サランラップ)以外の廃プラは空気が十分なら良い助燃材

塩ビ火元がある限り、致死性のガスを出し続けるので危険(入門5)。

塩ビ排ガス(HCℓ)は処理しなければ金属は錆び草木枯れる

塩ビの塩素処理は消石灰、苛性ソーダーの反応か水噴霧しかない(入門5)。

塩素を見分ける方法は炎色反応(銅線と一緒に燃やす)で緑色の炎

医廃のディスポーザブルの内塩ビの割合は20%。チューブ、バッグ、手袋。

焼却炉の大小に関わらず、解体は労働基準監督署に申請・許可が必要。

焼却炉解体の基本は作業者、環境、住民のダイオキシンからの保護である。

炉運転時DXの濃度により解体時衣服、手順、保護方法が決まる。

DX濃度によってはシートの囲いだけだが潜水服の様な作業着もある。

解体部品DX処理の出来る処分業溶融業最終処分場へ搬入する。

焼却解体は素人にも出来るが、専門職に任せた方が安く速く安全。

 

重金属と毒ガスの危険

携帯電話やAI 機器は都市鉱山と呼ばれ貴金属は多いが、重金属も多い。

の管理型処分場はカドミ0.1、水銀0.005、クロム0.5㎎/ℓ未満に規制。        

処分場が規制のクロム、マンガンは携帯1個燃やせばは大ダメージを負う。

水銀は蒸気による急性・慢性の中毒があり、公害水俣病(入門68)。

水銀水銀電池SR、クオーツ時計、電子体温計、蛍光ランプ、農業等に使う。

カドミは大量に摂取すると急性中毒、長期に摂取した公害がイタイイタイ

カドミは顔料カドミウムイエローカドミウムメッキニッカド電池が有名。

貴金属の溶融温度、白金1770℃、金1064℃、961℃で貴金属は溶ける。

重金属は沸点、水銀357℃、1744℃、カドミウム765℃でガス化する。

CO、HCℓ、重金属、六価クロム、DX、処理前の排気ガスは全て猛毒である。

六価クロムは防腐剤等に含まれ、燃やすと炉壁に固着し数週間出続ける。

身近なクロムとしては着火剤マッチ、花火。枕木パレット燃やす時に注意。

小型炉高温で燃やしても塩素や重金属の無毒化は絶対に出来ない。

テフロン混紡のバグは燃えると有毒ガス(HF)が充満する(入門46)。

焼却燃焼臭腐敗臭は常で、刺激臭(Cl)・頭痛臭(CO)は危険。

長浜原発のトンネル工事で9人が被害、COは致死ガスだが無色無臭の怖さ。

COはヘモグロビンと着き易く酸素に替って脳を壊死させる(専門家8)。

1100℃超のはNOxの噴出、600℃以下のはCOの噴出に注意。

は約650℃で酸化炭素燃えている温度、COの発火点609℃。

掃除で炉内に入る時は誘引ファン(IDF)を低速で回して新鮮な空気を。

焼却炉の環境を守るためには炉内を負圧にする。その役割がIDF だ。 

 

高温と爆発の危険。

産廃業者は身近に自然発火爆発性のガス高温の炉がある危険を自覚。

爆発に一番近いプロは花火産廃業者で、知らないは通らない。

可燃性物質はアルミや紙でも粉塵になれば空気、熱源粉塵爆発する。   

〇焼却炉内に電磁弁で高圧空気を一気に入れると爆発する危険がある。

何を投入するか判らない危険物がある焼却炉には防爆扉を付ける。   

炉の僅かな隙間でCOが漏れてピットに溜まり空気と火気で爆発する。

〇焼却炉の難敵は水分(潜熱・水蒸気爆発)塩素クリンカー(入門47/5/7)。

高温耐火材は激しく反応し危険、浸透したは水蒸気爆発する。

油配管配線炉壁より50cm離す。スポーリング(皿状破壊)部分が焼ける

急激な温度変化耐火材のスポーリング、水の膨張で水蒸気爆発が起こる。

効率的な熱交換だと急激な温度上昇で5立米未満のタンクは危険。

廃棄物焼却炉熱源の温水タンクには必ず0.97の安全弁を付ける。

炉側高温有毒ガスの危険が多い。運転者が無意識でも安全を配慮。

耐火材鉄板、SUS 、水等は高温も目立たないが、大火傷をおこす。

炉の内面断熱材を張り、高温のダクト・配管には高温注意の札を。

炉の周辺は60℃を超える。煙突、盤、警報が見える冷房スポットを設ける。

設計者はメンテや測定者のステージ下に高温の熱源を配置しない。

薬瓶は密封して投入するので小爆発を起し覗き窓はを吹くから注意。

 

その他・環境等。

一廃の炉で処理すべきものを、産廃の炉に押し付ける行政の愚かさ。

焼却炉の煙・音・臭いは、県・住民・同業者から常に監視されている。

の煙や臭いが強い所は訴える。大型は県、小型は市町村の環境。

大型炉は概ね炉床の外寸が1.8m以上、小型炉はそれ以下である。

固定床芝生生木野菜は紙袋にを入れて燃やすのと同じだ。

固定床炉の自動運転は焼却物の成分が自動判別できなければ無理。

流動床に破砕機を+して、自動灰出し・投入が出来たら自動運転は可能。

私は役者焼却炉の専門家だが、一番難しいのは住民説明会だった。

の特許は無いに等しい。真似られても図面か外観しか見られない。

電動機の手配に糸魚川-富士川の西側60Hz、東側50Hzを忘れない。    

「届け出不要/何でも燃やせる」ような焼却は絶対にない(入門42)。

市販の焼却炉も構造基準に違反する焼却炉は使用者の犯罪(入門70)。

焼却炉の違反の罰金1千万円、懲役5年は焼却炉の使用者の責任である。

大型炉でも小型炉でも燃焼中、投入畤にが見える野焼きになる。

野焼き小型焼却炉も都会ではNO、田舎ならOKは絶対にない。

産廃業者と住民とのトラブルは悪臭と騒音と煙突の高さが多い。

がよく燃えている時は無関心だが、悪い時は誇張して批判される。

敷地内/境内/農地/キャンプ焚火も住民に迷惑なら野焼きになる。

操作盤内の温度を50℃以内に保つため、換気扇、高温遮熱板をつける。

電気部品の耐熱温度は100℃を超えるが、絶縁物耐熱温度が低い。

元河川敷、元沼地はピットを避ける。矢板れこみと漏水が激しい

サービス用ステージの手摺は1.1m以上で、工具の落下止めをつける。 

ステージにネットを使わない。部品や工具の落下の危険があるから。

焼却炉に上るのはタラップよりも階段。片手が空くし緊急時に便利。

地震・火災等、災害の際に一番安全なのは焼却炉の傍らである。

発泡はスチロールが一般的、低発泡には塩ビがありスポンジはポリウレタン。

オムツ水分は64%、ストーカー炉かバーナーの強制燃焼しかない。

オムツ焼却しかないが一番難しい。強制燃焼油量が半端なく必要。

斃獣水分は40%、燃焼してや脂分を分離しないと蒸し焼きになる。

大型動物の牛馬火葬でないと、河川の水が汚れ生水が飲めなくなる。

競走馬オグリキャップも全国のファンに見守られ土葬されたという。

O-157は人畜共通感染症だから、感染動物焼却しないことには危険。

焼却炉のように荒いもの外観を綺麗にしないと性能まで疑われる。

日本の基準に不合格なを外国に出すのは危険・恥辱である(入門59)。

産廃を資源や発電材料と偽るのは日本の信頼を裏切る行為(入門62)。

 「72.廃棄物焼却炉の本体と常識」もお読みください。